スポンサーリンク

公認会計士になるには?興味を持ち始めた人に向けて徹底解説します。

公認会計士

最近、公認会計士という職業を知って、興味があるんだけど、具体的なイメージが湧かないな。

私も最初はそうでした。

今では私も、公認会計士試験に合格し、監査法人で働いています。

そんな私が、「公認会計士試験に興味を持ち始めた頃の私」に向けて、当時知りたかったことを徹底的にまとめていきます。

そうすることで、「今まさに同じ状況にいる人」のためになる情報を提供できるのではないかと思います。

公認会計士とは?

公認会計士とは、辞書的に言えば「企業の財務諸表の監査を生業とする職業」であるといえます。「資本市場の番人」「会社のお医者さん」などと言われるのも「監査」にフォーカスされた言い方です。

公認会計士は監査を独占業務としているため、この定義はもちろん「正しい」ですが、これから公認会計士を目指そうか悩んでいる人にとっては「イメージしにくい」と思います。

そこで今の私が昔の私に説明するとしたら、「公認会計士になると会社の内部事情に詳しくなって、将来の活躍フィールドも広がるよ!」と言います。このほうがイメージが湧きやすく、モチベーションも高まりやす買ったなあと思います。

具体的には、官公庁に関われたり、スタートアップに関われたり、起業・独立したり、高ステータスな監査法人パートナーを目指せたりします。

ファーストキャリアとしては監査法人に就職する人が全体の9割近くを占めています。

公認会計士になるまでの流れ

まずは公認会計士試験に合格することが必要

公認会計士になるには、公認会計士試験に合格することが必要です。公認会計士試験は、一次試験の「短答式試験」と二次試験の「論文式試験」があります。

この二つの試験が公認会計士になるまでの一番の難関であり、山場であり、目標です。

公認会計士は三大国家資格と言われるように難易度は高めの試験になっています。

短答式試験は年二回、12月と5月に行われ、論文式試験は年一回8月に行われます。

短答式試験は合格から3年間は論文式試験の受験資格となるので、論文式試験は3回以内には合格したい所です。

科目としては「会計」や「法律」、「監査」などになります。具体的には短答式試験が「財務会計論」「管理会計論」「企業法」「監査論」、論文式試験は「会計学」「企業法」「監査論」「租税法」「選択科目(経営学・統計学など)」です。

2年の実務経験と、実務補習修了も必要

公認会計士試験に合格した段階では「公認会計士」を名乗ることはできません。

公認会計士試験に合格した人は「公認会計士試験合格者」もしくは「公認会計士協会準会員」などと呼ばれることが多いです。

公認会計士を名乗るためには、監査法人などで2年間実務経験を積むことと、日本公認会計士協会による実務補習所に通い、単位の取得と修了考査に合格しなければなりません。

公認会計士試験の難易度・合格率は?

二回の試験に合格すればいいのはわかったけどむずいやん。どうせ無理やん。

私自信、試験の難しさと成績の上がらなさで常に焦っていたので、よく「公認会計士試験 合格率」などで調べたりしてました。

結論からいうと、短答式試験の合格率は10%~20%、論文式試験の合格率は30%~40%です。

高いと感じるか、低いと感じるかは人それぞれだと思いますが、ストレートで合格する割合は、概算で数%程度になります。

これを聞くと余計に「どうせ無理やん」と思ってしまうかもしれませんが、不合格者のほとんどが勉強時間が不足しています。才能とかではなく勉強時間をしっかり確保すれば、十分手が届く試験であることがわかります。

楽観しすぎも問題ですが、悲観しすぎももったいないです。

公認会計士試験の受験資格や年齢制限は?

高校生・高卒でも公認会計士になれる?

なれます。

公認会計士試験の受験資格はなく、最近では高校在学中に合格する人もいるほどです。

私自身も理系の出身なので、全く知らない素人でも目指すことができると言えます。

30代から公認会計士を目指すのは遅すぎる?

公認会計士試験には年齢制限もありません。

前職のある社会人の方が公認会計士になる例は珍しくありません。

少数派ではありますが、全く遅くはないです。

公認会計士試験は独学でも大丈夫?

私は、独学で勉強して合格したわけではないので、独学が「絶対無理」とは言いません。

ただスタンスとしては、最終的には予備校などに通った方が合格の確率は高められると思ってます。

その理由は大きく3つあります。

モチベーションが沈んだ時に継続が難しくなる

何かを継続する時には、モチベーションは最も大事な要素の一つです。

それは公認会計士試験でも例外ではありません。

事実、私も全く勉強ができなくなることが何度かありました。

その時、なんとか継続できたのは、予備校の講師のおかげでした。

リフレッシュの会話や、カリキュラムに遅れている時も色々話すことで継続できたと思います。

自習室にしばらく行かないと、久しぶりに行った時に口うるさく注意してくる講師にも今では感謝しています。

質問がすぐにできるかどうかは学習の定着にとって大きな要素

専門学校にいると、講師の方が常にいらっしゃるため、わからない所をすぐに質問できます。

わからない所を放置しないことが重要なのはわかると思います。

私自身は、あまり質問をするタイプではありませんでしたが、わからないところがあればすぐに質問できるという環境には精神衛生的にも価値が高かったと思います。

予備校・専門学校の選び方

ここまで読んで、「よし!勉強始めるぞ!」と思える人は多くないと思います。

ただ、中には思い立ったらすぐに行動する方もいるかと思いますので、予備校選びについても触れたいと思います。

ちなみにですが、公認会計士試験にとって、勉強時間は大事な要素の一つで、大抵の人は勉強し残した状態で試験を受けます。

そのため、勉強開始までの意思決定が短い人ほど合格しやすいのは言うまでもありません。

予備校・専門学校は大手を選びましょう

2020年現在では、大原、TAC、CPAの中から選ぶのが無難です。

大原やTACは昔からの大手で、長年のノウハウや受験生と関わる経験から、的確なアドバイスができる良さがあります。

最近の勢いで言えばCPAで、TwitterやYouTubeでの情報発信にも力を入れています。

大事なのは家からの近さ

多くのウェブサイトやブログでは、大手を選ぶべきとは書いてあるものの、具体的な意思決定への助言は少ないように思いました。

私の経験から言うと、家から近い自習室のある予備校を選ぶのが良いと言う単純な決め方を提示します。

私自身は、家から徒歩5分以内に大原、TAC、CPAの自習室がありましたので、その中でも最も家から近かった大原に行き、カリキュラムや費用の説明を受け、すぐに申し込みました。

いや、近さよりも専門学校の授業の質とか教材の質とかやろ!

と思われる方が多いと思います。

でも授業の質や教材の質には大きな差はありません。

それよりも勉強習慣の大事さ、そのための家からの近さが大事なのは断言できます。

途中でやめていく人の多さは勉強していくうちに気がつくと思います。

公認会計士試験の勉強に必要な費用は?

独学の場合は、教材を買うだけかと思います。市販のものなら数万円、専門学校の物を使っても十数万円くらいでしょうか。これは独学のメリットです。

一方で、専門学校・予備校に通う場合は60万円から80万円ほどかかります。

私は学割で65万円を入学時に払い、その後の模試や細々としたテキスト、電卓やノートなどの筆記用具類で、総額75万円くらいはかかりました。

実際、大きな金額ではありますが、就職してからの給料で1年以内に回収できます。

公認会計士試験に必要な勉強時間の目安

実際、今から勉強を始めようか迷っている人にとって、どのくらい勉強すれば良いのかと言うのは大きな関心事だと思います。

勉強時間については諸説あり、結論は「人によって違う」です。

最近は、「勉強時間を議論することすら意味ないし馬鹿らしい」みたいな思考停止の風潮がありますが、公認会計士に興味を持ち始めた人の気持ちをわかってないんだなと感じます。

私が勉強を開始した時はもちろん気にしましたし、勉強を始めてからも計画を立てる上では勉強時間を目安にするのは自然なことだと思います。

「勉強の質が大事」は「勉強時間については論じる意味がない」ではないと思います。

参考としては、週50時間を目指しつつ、合格までに4,500時間確保する。

週50時間と言うのは毎日7時間です。

きっつい!きっつ!!無理無理!!!

と、思うのは早いです。最初から7時間できる人なんて多くありません。

私は最初の半年くらいは1日3時間くらいの勉強を目安にしていました。

その後1日5時間くらいを基本として、試験直前は8時間くらいやってました。正直これでもキツいくらいです。

後になって思うのは、勉強しない日を作ると一週間くらいしなくなってしまうことがあったと言うことです。

つまり、1日数時間でも習慣にしてしまえば、自分が思っているよりも長く勉強し続けられると言うことです。

社会人や主婦でも目指せる?

1日7時間?週50時間?無理無理。働いてるもん。流石に不可能。

社会人の方にとっては当然の反応だと思います。あくまで受験者層のボリューム層である学生などを念頭にした勉強時間の目安でした。

でも社会人や主婦の方でも公認会計士試験を目指すことはできます。

社会人の方は勉強時間の確保が難しい

社会人の方にとっての一番の障壁は勉強時間を確保することになります。

1日仕事して疲れている中勉強する苦しさは想像にかたく有りません。

社会人受験生にとって重要なのは、勉強する論点の取捨選択です。

いや、試験範囲は網羅しなきゃキツいでしょう?不安です。

と言う声が聞こえてきますが、予め断っておきますと、勉強が完成した状態で試験に望める人はほぼ皆無です。

むしろ勉強時間が有り余るほど確保できる学生でも、勉強する論点の取捨選択が肝になってきます。勉強範囲としてはいくら勉強しても足りないくらい広いです。

その点では、重要論点のみにフォーカスした、ある種割り切った勉強ができれば、むしろ社会人受験生の方が効率よく勉強できると思います。

主婦の方は、数字への感覚を取り戻せるかが重要

主婦の方は、会社から離れて久しかったり、卒業してから久しかったりすると、会社数値や数字の計算との接点が減ってしまっていて、勘を取り戻せるかも重要です。

公認会計士試験は「会計」を中心とする試験なので、計算が不得意だと苦労することがあるかもしれません。

とは言え、難解な数式は出てきませんので、慣れで対応することができるものばかりです。

公認会計士試験において有利な大学・学部はどこか?

まず、公認会計士試験において有利な大学はありません。大学によって有利不利はありません。

ただ、勉強習慣を作るのに慣れている人ほど合格しやすいですから、学歴がある人の方がない人よりも、相対的な難易度は下がるように思います。

一方で学部については、多少の有利不利は生まれます。

受験科目が「財務会計論」「管理会計論」「企業法」「監査論」「租税法」と、「経営学」or「統計学」or「民法」です。

つまり「商学部」や「法学部」「経済学部」などは授業で扱う内容とかぶる部分があるかもしれません。

高校生や高卒でも公認会計士試験は目指せる?

受験資格的にはもちろん受けられます。

特に最近では高校生合格者や、高卒で合格される方も見られるようになりました。

公認会計士試験合格後のキャリア

まずは監査法人に勤務するのが多数派

公認会計士試験合格後は、監査法人に就職するのが圧倒的な多数です。

実務経験の要件もあり、また実務補習所に関する費用を法人が負担してくれるなどのサポートが手厚いです。

修了考査を終え、公認会計士登録するまでは監査法人に勤務するのが王道と言えます。

まとめ

以上、公認会計士になるまでの流れを説明してきました。

疑問が少しでも解消されていたら嬉しいです。

興味を持った人は是非、勉強開始のステップに進んで欲しいと思います。

タイトルとURLをコピーしました