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公認会計士試験短答式・論文式企業法の勉強法を全5ステップで解説します。

公認会計士

この記事は企業法の成績が思うように上がらない公認会計士試験受験生に向けた記事となっています。

前半では短答式について、後半では論文式について解説しています。

短答式企業法2ステップ

短答生
短答生

短答式の企業法は点数取りやすいって聞くけど、正直あんまり取れない。どうしよう。何すればいいかよくわからないな。

という人向けに解説します。

私も短答式の企業法は勉強が間に合わずに、12月の短答本試験では65点とかでした。
企業法では75点くらいを目指す人が多い中では低い方でした。

ただ9月に解いた過去問では40点でしたので、3か月でもそこそこあげられます。

私の経験をもとにはなりますが、短答式企業法の勉強方法について説明します。

短答式の企業法の勉強は単純明快、いたってシンプルです。

すでに実践している人も多いと思いますが、過去問を回す&テキストを読み込むです。

ただいくつかポイントがあるので少し詳しく説明します。

1.過去問を回す

短答式試験はどの科目も過去問が大事です。

ただ、予備校に通っている人は短答用の問題集に過去問は収録されているので、わざわざ過去問を解く必要はあまり無いです。

過去問を回す=予備校の問題集を回すと考えてもらって構いません。

短答生
短答生

なんだそんなことか。知ってるよ。

おっしゃる通りです。

でも短答式試験は90%が不合格となる試験です。

やることが分かってても演習量が不十分な場合が多いです。

中でも途中で他の教材に手を出したりしてしまい、精度が下がる場合が少なくありません。

「過去問(予備校の問題集)を回す」という単純明快な最適解を愚直に守って鬼の演習量をこなせる人は10%程度ということです。

「そんなん知ってるよ」と思ったなら、あとはよそ見せずやるだけです。

とはいえ、どのくらい過去問やればいい?

短答生
短答生

演習量を増やせばいいのは分かったけどどのくらいやればいいの?目安くらいは欲しい。

過去問を回せと言われれば当然このような疑問を抱くと思います。

初めに結論を言うと、自分がこなせる最大回数です。つまらない回答ですが、人によって割ける時間が違う以上はこうなってしまいます。

ただ、まったく目安がないのも、目安が知りたい人からしたら不満だと思うので、一定の目安を言うと、最低三回転になると思います。

1回転目はチャレンジ、2回転目は確認、3回転目は定着です。

私の経験ですが、1回やっただけではもちろん覚えられませんし、2回転ではこんな問題あったな~というのが少なくありません。3回転目でようやくどの問題も解いたことあるな~に変わり、定着が始まるイメージです。

4回転目以降はその定着の精度を上げていくイメージです。

2.テキストを読み込む

知識の安定を図るならばテキストに立ち返ることが不可欠です。

ホントに余裕がない人は過去問演習だけでいいですが、論文式を見据えると必須と言えます。

短答式試験は競争が激しいので、少しでも知識の安定を図るべきというのが私の考えです。

短答式試験まで2週間以上あれば間違った問題に対してはテキストも参照しましょう。

短答式試験合格の近道は、正しい知識をインプットして、誤りの肢の何が間違えているのかを判別できるようになることです。

毎度テキストに立ち返ることで、正誤判別の目が養えます。

テキストの参照するときに注意すること

テキストを読むうえで注意すべき点、実際に私が注意していた点についてもお伝えします。

一言で言うと、重要性を意識することです。

これは短答式企業法に限った話ではありません。他の科目でもそうです。

企業法のテキストは隅から隅まで読むように言われるかもしれません。しかし一言一句読むよりは、重要論点や太文字、下線に着目して、小さい文字などは読まない箇所がでても良いです。

授業で扱ったとしても文字が小さかったりしたら一回読むくらいで私は放置しました。

最後に:Cランクはやるべきか

短答式試験ではCランクをかじるくらいまで勉強が出来ていることが理想ではあります。

しかし前提としてAB論点が完璧レベルであることが大事です。

私見ですが、A論点とB論点を回しまくれば正誤判定の目は養えるので、C論点はやらなくてもいいと思います。

私も本番前2週間はAB論点だけを回していました。

論文式企業法3ステップ

論文生
論文生

わし、論文生、論文企業法も教えてや。短答企業は得意だったねん。でも論文は無理や。

こういう人、多いんじゃないでしょうか?

続いて論文企業についても解説します。

結論:企業法の勉強法3ステップ

結論から申し上げますと、

1.問題集や答練の解答の型(論点)を暗記する
2.A論点の頻出の言い回しを暗記する
3.アウトプットとともに条文検索力を身につける


この3ステップです。

この通りに勉強を進めていただければ偏差値52には確実に狙えます。

私の実際の経験

とはいえ、そんなこと言われてもほんとに偏差値あがるの?とか、知らない人にこんなこと言われてもよくわからないんだけど?
と思うと思います。

なので私の企業法の成績を実際に紹介いたします。

私の企業法の偏差値は論文企業法勉強開始時点の3月時点では46.2でしたが、本試験直前には60を超え、本試験でも59.8の偏差値を取ることができています。

始めは条文を検索することもできず、解答用紙に条文番号を書くことすら知りませんでした。

正直絶望していましたが、勉強法がわかり、一番成績が上がる手ごたえがあったのも論文企業法でした。

具体的な勉強法の解説

3.型(論点)を暗記する

断言しますが、これが一番大事です。最重要です。

型を暗記するというのは、答案構成を暗記するということだけではありません。
論点ごと暗記しましょう。条文の何が論点なのかです。

これができるだけで成績は上がると思いますが、逆を言えば合格者はみんなここはクリアしています。

具体的な型は
1.問題の所在を簡潔に示す。(問題となる条文も指摘も)
2.どの立場で条文の解釈をするのかを示す。
3.問題文の具体的な事例をその解釈に当てはめる。
4.1に対応するように結論を示す。
です。これはまず覚えましょう。

おすすめの勉強法はA論点の解答の流れを各論点ごとに丸暗記する勢いで覚えることです。
私も何個も丸暗記する気で覚えました。

型を覚えるというのはこの1~4の流れを覚えるだけでなく、より具体的に「取締役の責任の論点なら423条でこういう流れで答案構成しよう」と思えるレベルのことです。

注意して欲しいのは一言一句覚えるのではなく、あくまで「流れ」を覚えることが大事です。

論文式試験では論点ずれを防ぐことが最も重要です。そのために、流れを覚えましょう。大原ならロジカルフローの暗記です。これに尽きます。

4.頻出フレーズを暗記する

1で型を覚えている中で、頻出論点の解答にはよく使われるフレーズがあることに気が付くはずです。

たとえば
「株主の意思を会社経営に反映」「社会通念上著しい瑕疵」「表示と真意の間に不一致あり」
など枚挙にいとまがありません。

また、頻出用語の定義も丸暗記しましょう。
「事業譲渡とは、一定の事業目的により組織化され、有機的一体として機能する財産の全部または一部を譲渡し、これによって、譲受人による事業活動への承継及び譲渡人の競業避止義務を伴うもの」
などです。

さらに1の例を借りると423条が論点となる場合の
「①役員等が②故意または過失により③任務を怠り④会社に損害を生じさせ⑤任務懈怠と会社の損害との間に相当因果関係が認められる場合」
などは条文にもありますが、ある程度覚えておきましょう。

以上の様な頻出フレーズはそのまま使えますしそのまま点数になりますので覚えましょう。

5.アウトプットする

以上のインプットと同様に必要なのはアウトプットです。

覚えた流れ通りに答案構成ができるかを確認するだけでなく、条文検索力を磨くことができます。

人の記憶にも、勉強時間にも限りがあります。なので条文に載っていることは覚えずにすぐに検索できるようになることが大切です。

記憶力と時間は、答案構成の流れとフレーズの暗記に使いましょう。

そうは言っても・・・

そうは言ってもそんなすぐに論点の流れを覚えていくなんてできないよ・・・と思われると思います。

大丈夫です。

今すぐ覚える必要はありません。

今から本試験までの日数から逆算して毎日の勉強量を決めて、本試験の日までに覚えきれば大丈夫です。

ちなみに私は企業法はA論点しか回していませんが、6月頭から8月末の3か月間で問題集を6回転しました。

5月までは租税法に追われていたので企業法は答練を受けていただけです。

短答式試験に合格した時点で企業法の基礎は出来ていると思うので、頑張ってください!

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